はじめに

Linuxシステムにおいて、ユーザーやグループの管理は重要なタスクである。

この記事では、ユーザーやグループの追加、変更、削除の基本操作に加え、グループにユーザーを追加する方法、HOMEディレクトリを追加する方法について詳述する。

基本的なコマンド概要

以下に、各操作に対応するコマンド例とその説明を示す。

グループにユーザーを追加する方法

Linuxでは、グループにユーザーを追加することで、複数のユーザーが同じ権限を共有できるようになる。

コマンド構文

usermod -aG groupname username

• -a: 既存のグループ設定を保持したまま新しいグループを追加する。
• -G: 所属させたいグループ名を指定する。
• groupname: 追加するグループ名。
• username: 追加するユーザー名。

使用例

1. 単一グループへの追加

   usermod -aG developers alice

   aliceというユーザーをdevelopersグループに追加する。

2. 複数グループへの追加

   usermod -aG developers,managers alice

   aliceをdevelopersとmanagersの両方のグループに追加する。

注意点

• -aオプションを省略すると、ユーザーはそれまで所属していたすべてのグループから削除されるため注意が必要。

操作詳細と例

1. ユーザー追加

新しいユーザーを作成する。

useradd username

使用例

useradd alice

aliceという新しいユーザーを作成する。

2. ユーザー変更

既存のユーザー名を変更する。

usermod -l newname oldname

使用例

usermod -l alice bob

bobというユーザー名をaliceに変更する。

3. ユーザー削除

ユーザーを削除する。

userdel username

使用例

userdel alice

aliceというユーザーを削除する。

4. グループ追加

新しいグループを作成する。

groupadd groupname

使用例

groupadd developers

developersというグループを作成する。

5. グループ変更

グループ名を変更する。

groupmod -n newgroup oldgroup

使用例

groupmod -n engineers developers

developersというグループ名をengineersに変更する。

6. グループ削除

グループを削除する。

groupdel groupname

使用例

groupdel developers

developersというグループを削除する。

管理のポイント

権限の確認

グループ追加後、対象ユーザーがグループの権限でファイルやディレクトリにアクセスできるか確認する。

ls -l

所属グループの確認

ユーザーが所属しているグループを確認する。

groups username

ファイル所有権の変更

必要に応じて、ファイルやディレクトリの所有権を変更する。

chown :groupname /path/to/file

まとめ

Linuxでのユーザー・グループ管理はシステム運用の基本であり、効率的な管理によりセキュリティや作業効率が向上する。

基本コマンドとその使い方を習得し、日々の運用に活用してほしい。