はじめに
「RPAが突然止まる」「Excelの操作で謎のエラーが出る」──そんな経験はないだろうか。
特に、CSVファイルを扱う業務自動化の現場では、ちょっとした違いが大きな障害となることがある。
今回は、筆者が実際に遭遇した“原因不明のExcelエラー”と、その意外すぎる原因、そしてそこから得た気づきについて紹介する。
IT業務に携わる方、特にRPAやExcelを活用している方には、きっと共感していただけるはずだ。
RPAが止まる、止まる、また止まる
ある日、筆者はRPAを使ってCSVファイルをダウンロードし、それをExcelでソートしてから関係者にメール送信するという一連の業務フローのメンテナンスを担当していた。
一見すると単純な処理だ。
だが、Excelでソートする段階で、なぜかRPAが頻繁に停止する。エラーの内容も曖昧で、原因がまったく掴めない。
「これは複雑なバグなのか?」
そんな疑念が頭をよぎり、筆者の思考は迷宮入りしていった。
原因は“ウィンドウサイズ”?!
数日間、あれこれと調査を続けたが、手がかりは得られず。
だが、ある日ふとした瞬間に気づいた。
Excelのウィンドウサイズが違うと、表示されるUIの位置が微妙に変わる。
その変化により、RPAが本来クリックすべきボタンやセルを誤認識し、エラーを吐いていたのだ。
なんという盲点。
まさかウィンドウの大きさが原因とは思いもしなかった。
解決策は、最大化するだけ
解決方法は拍子抜けするほどシンプルだった。
Excelを常に最大化して開くように設定すれば、RPAは正しく動作する。
複雑なロジックの見直しも、コードの修正も不要。
ただ、ウィンドウを広げるだけ。
それだけで、あれほど悩まされたエラーが嘘のように消えた。
難しさの正体は「思い込み」
今回の件で痛感したのは、「原因が分かりづらい=難しい」ではないということ。
むしろ、難しさの正体は“思い込み”にある。
「これは複雑なバグに違いない」と決めつけてしまったことで、単純な原因に目が向かなかった。
調査の方向性もズレてしまい、時間だけが過ぎていった。
だが、原因が分かってしまえば、対応は驚くほど簡単だった。
まとめ
RPAやExcelを使った業務自動化において、エラーの原因は必ずしも複雑とは限らない。
ときには、ウィンドウサイズのような“些細な違い”が大きな障害を生むこともある。
だからこそ、問題に直面したときは「単純な原因」も視野に入れて考えることが重要だ。
思い込みを捨て、柔軟な視点でトラブルに向き合うことで、解決への道は意外とすぐそこにあるかもしれない。
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