OpenCVとは?G検定でよく出る画像処理ライブラリの特徴と使い方を徹底解説【G検定対策】

G検定対策

はじめに

AI・機械学習の分野において、画像処理は自然言語処理や音声認識と並んで重要な応用領域となっている。
G検定でも画像認識に関する基礎知識が頻繁に出題されており、中でも「OpenCV」というライブラリに関する問題は定番の一つだ。

今回は、G検定の過去問を題材に、OpenCVの成り立ちや活用分野について分かりやすく解説していく。


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問題その1

G検定の実際の過去問を見てみよう。

以下の文章を読み、(●)に最もよく当てはまる選択肢を選べ。

(●)は、当初Intelが開発した画像認識ライブラリであり、2006年に1.0がリリースされ、2015年には3.0がリリースされている。

選択肢

  1. scikit-image
  2. OpenCV
  3. torchvision
  4. Pillow

正解は「2. OpenCV


なぜ「OpenCV」が正解なのか?

OpenCV(Open Source Computer Vision Library)は、画像処理やコンピュータビジョンに特化したオープンソースライブラリである。
当初はIntelが研究開発目的で設計し、2006年に正式版(1.0)が公開された。さらに2015年にはメジャーアップデートとして3.0が登場し、大規模な機能強化が行われた。

現在ではPython、C++、Javaなど複数の言語に対応しており、物体検出や画像変換、顔認識といったタスクで広く使われている。


他の選択肢はなぜ間違いなのか?

ここで、他の選択肢とOpenCVとの違いを明確にしておこう。

選択肢 主な用途 リリース元・特徴
scikit-image Python向けの画像処理ライブラリ。主にNumPyとの連携が特徴 SciPyコミュニティにより開発
OpenCV 高速な画像処理・ビジョン解析に特化したクロスプラットフォーム対応ライブラリ Intelによって開発された
torchvision PyTorch専用の画像処理用ユーティリティ。学習用データセットや前処理が主目的 PyTorchプロジェクトの一部
Pillow Python Imaging Library(PIL)の後継。基本的な画像処理機能に特化 Pythonで動作する軽量ライブラリ

OpenCVだけが「Intelが開発」「2006年に1.0リリース」「2015年に3.0登場」という条件すべてに該当する。
他の選択肢は時期や開発元が異なり、文脈に合わない。


OpenCVが用いられる代表的な用途

OpenCVは非常に多機能なライブラリだが、実際にはどのようなシーンで活用されているのか。いくつか代表例を紹介しよう。

1. 顔認識・物体検出

カメラ画像から顔や物体を検出し、囲い込みを行う処理は監視カメラや写真アプリでよく使われる。OpenCVにはHaar特徴分類器やDNNベースの物体検出モジュールが用意されており、比較的簡単に実装できる。

2. 動画像の処理

OpenCVは静止画だけでなく動画ファイルやカメラからのストリームにも対応している。フレーム単位で処理を加えたり、物体の動きをトラッキングしたりする用途にも向いている。

3. 画像変換・フィルタ処理

画像の回転、リサイズ、二値化、ガウシアンぼかしなど、一般的な画像処理機能が一通りそろっている。データ前処理にも重宝される。


PythonでのOpenCV利用例

PythonでOpenCVを使うには、まずopencv-pythonパッケージをインストールする必要がある。

pip install opencv-python

インストール後は以下のように画像の読み込み・表示が可能になる。

import cv2

img = cv2.imread('sample.jpg')
cv2.imshow('Sample Image', img)
cv2.waitKey(0)
cv2.destroyAllWindows()

画像処理の入門としては、このような基本操作から始めるのがよい。


まとめ

G検定では、AI・機械学習の理論だけでなく、現場で利用されるツールやライブラリの知識も問われる。
今回取り上げたOpenCVもその一つであり、以下のポイントを押さえておきたい。

✅ OpenCVはIntelが開発した画像認識ライブラリ
✅ 2006年にバージョン1.0、2015年にバージョン3.0が登場
✅ 顔認識・画像処理・動画解析など、実務での活用範囲が広い

画像処理分野の基礎知識として、OpenCVに関する理解はG検定合格の助けになる。知識の整理と実装体験の両面から、学習を進めていこう。

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