Geminiの「Gems」で AIエージェントを作成してみた – 実際に試してわかったこと

プログラミング

はじめに

Googleがついに「Gems」を全ユーザーに提供開始した。これは単なるアップデートではない。
Geminiがより実用的な「AIエージェント」として進化し、無料で強力なカスタマイズ機能を利用できるようになったのだ。

個人的に、このアップデートは生成AIの活用において一つの転換点だと感じている。
なぜなら、Gemsを活用すれば、従来の「プロンプトを毎回工夫して入力する」手間が大幅に削減されるからだ。

では、実際にどうやってGemsを作成し、どんなことができるのか。自身の体験を交えながら解説しよう。


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Gemsとは?

Gemsとは、Gemini上で動作するカスタムAIエージェントのことだ。
たとえば、翻訳者、食事プランナー、数学の先生、プログラマーといった専門的なAIを自分でカスタマイズできる。

最大の特徴は、コーディング不要で、任意の情報を学習させられる点だ。
従来、AIのカスタマイズには機械学習の知識が必要だった。しかし、Gemsでは「どのような役割を持たせるのか」「どんな情報をもとに回答させるのか」を簡単に指定できる。
これはAIを日常業務や個人的な学習に活用するうえで、大きなメリットとなる。


Gemsの作成手順

実際にGemsを作ってみたので、その流れを紹介する。

1. Geminiの管理画面を開く

まずはGeminiにアクセスする。

左側のメニューから「Gemマネージャー」をクリックする。ここでは、新しいGemsを作成・管理できる。

2. 「Gemを作成」をクリック

次に、右側に表示される「Gemを作成」ボタンを押す。すると、カスタム指示を入力する画面が表示される。

3. 回答の元となる情報を入力

ここがGemsの肝となる部分だ。「カスタム指示」の欄に詳細なルールを記述し「保存」を押下する。
例えば、

あなたはプロのプログラマーです。
このGemは、プログラミングについて専門的な知識を持ち、質問者に適切なアドバイスを提供することが目的です。

■全体的なトーン
・フォーマルで技術的な言葉遣いをしてください。
・コードに関する正確で詳細な情報を提供することに重点を置きます。
・憶測や意見の提供は避け、事実に基づく説明にしてください。

こうした指示を与えることで、より専門的で的確な回答を引き出せる。


作成したGemをテストする

カスタム指示を入力した後は、右側のテストエリアで動作を確認できる。例えば、次のような質問とソースコードを合わせて投げかけてみた。

💬 「以下のソースコードに問題がないか確認してください
すると、💬 「問題はありませんがいくつか改善できる点があります…(省略)」と返答された。

さらに、💬 「改善点を考慮して改修した完全なソースコードを教えてください。」と伝えたところ、改修したソースコードを教えてくれた。

適切な情報を与えることで、より精度の高いAIを作れることが実感できたのである。


Gemsの編集とカスタマイズ

作成したGemは後から編集できる。Gemの右側にある「三点ボタン」をクリックし、カスタム指示を変更すれば、エージェントの性格や回答のトーンを変えられる。

1. キャラクターの変更

例えば、Gemを「熱血漢」に設定すると、質問に対して熱い口調で回答するようになった。

💬 「Webサイトを構築するには?
🔥 「まずはサーバーの準備や!LAMP環境をセットアップして、ガッツリ開発に取りかかるで!!

ちょっとした遊び心を加えることで、楽しく使うことも可能だ。

2. 方言対応

方言で回答するようにカスタマイズすることもできる。例えば、関西弁の設定をしてみた。

💬 「簡単なプログラムをいくつかつくれまっか?
🐙 「朝飯前やで!ほなこれでどうや(ソースコードを表示)

これは社内用のカスタムボットや、ユーモアを交えたチャットボットとしても活用できそうだ。


プロンプトエンジニアリングとは?

生成AIを使いこなすうえで、「プロンプトエンジニアリング」の概念は欠かせない。
なぜなら、AIの出力はプロンプトの質に依存するからだ。

例えば、「通信販売のWebサイトの構築方法を教えて」というシンプルな質問では、AIが適切な文脈を理解できない可能性がある。
しかし、「役割・目標・対象・制限・フォーマット」を指定したプロンプトを使えば、精度が向上する。

例えば、こんな指示を与える:

あなたはプロのプログラマーです。
通信販売のWebサイトを構築したい。
構築に必要な要件、最適な言語などの正確な情報を提供してください。
回答は箇条書きで簡潔にまとめてください。

毎回このような詳細なプロンプトを書くのは面倒だ。
しかし、Gemsを活用すれば、これを事前に設定できるため、ユーザーはシンプルな質問をするだけで済む。


セキュリティリスクと回避策

Gemsを作成した際、「AIの学習に使われる可能性がある」という注意書きが表示された。
これは、入力したデータがGoogleのAIモデルのトレーニングに使われる可能性を示している。特に機密情報を扱う場合、この点には注意が必要だ。

対策方法
管理コンソールから、
生成AI > Gemini > ユーザーアクセス」の設定を変更すれば、データが学習に利用されるリスクを防げる。


まとめ

Gemsを活用することで、
✅ プロンプトエンジニアリングを省略し、適切な回答を得やすくなる
✅ カスタム指示で独自のキャラクターや方言対応も可能
✅ 企業のセキュリティ設定を適切に管理すれば、情報漏洩リスクも抑えられる

無料で利用できる範囲としては十分破格だが、GemsにはまだRAGの機能が搭載されていないのがおしいところ。
個人的には、個性を持たせたチャットボットとして活用できないかと考えている。

次回も新たな活用方法を探っていくので、お楽しみに!

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