Linux Mintで爆速ファイル検索!Everythingの再来である「FSearch」を紹介

備忘録

はじめに

山猫シロ
山猫シロ
あれ、さっき保存したファイル、どこにいった…

Linuxを使っていて、目当てのファイルを探すのに数分も待たされた経験はないだろうか。
Windowsから移行してきたユーザーなら、あの神ツール「Everything」の爆速検索が恋しくてたまらなくなる瞬間があるはずだ。

Linux標準の検索機能は、正直に言って「遅い」。
もちろん find コマンドは強力だが、オプションを覚えるのが面倒だし、GUIのファイルマネージャでの検索は、ストレージの海を泳ぐ亀のようにのんびりしている。

もっと速く、一瞬でファイルを見つけたい
その願いを叶えるのが、今回紹介する「FSearch」だ。
Linux版Everythingとも呼ばれるこのツールは、あなたのファイル探しのストレスを完全に過去のものにするだろう。


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FSearchとは何か?

FSearchは、Linux向けに開発されたスタンドアロンのファイル検索ユーティリティだ。
最大の特徴はその圧倒的なスピード
なぜそんなに速いのか? それは、事前にファイルシステムの情報をデータベース(インデックス)化しているからだ。

毎回ストレージを走査するのではなく、作成済みの地図(インデックス)から答えを探す。だから、何万個ファイルがあろうと、キーを叩いた瞬間に結果が表示される。

主な特徴

ただ速いだけではない。かゆい所に手が届く機能が満載だ。

  • インスタント検索: 文字を入力するそばから結果がリアルタイムで絞り込まれる。
  • 正規表現(RegEx)対応: パワーユーザーも納得の、高度なパターンマッチングが可能。
  • 柔軟なフィルタリング: 「画像だけ」「フォルダだけ」といった絞り込みがワンクリック。
  • 軽量設計: GTK+3ベースで作られており、メモリ消費が少なく動作が軽快。
  • 除外設定: 検索したくないフォルダ(例えばバックアップやシステム領域)をインデックスから外せる。

FSearchのインストール方法

ここではLinux Mint(およびUbuntu系ディストリビューション)でのインストール手順を解説する。
安定して動作する「Stable(安定版)」のリポジトリを使用する方法を紹介しよう。

ターミナル(端末)を開き、以下の手順でコマンドを入力していく。

1. リポジトリの追加

まずは、FSearchの公式PPAをシステムに追加する。

sudo add-apt-repository ppa:christian-boxdoerfer/fsearch-stable

※ 開発版を使いたい場合は fsearch-daily とするが、通常利用なら stable がおすすめだ。

2. パッケージリストの更新

追加したリポジトリ情報をシステムに反映させる。

sudo apt update

※ Linux Mint 22などの新しいバージョンでは、リポジトリ追加時に自動で更新されることもあるが、念のため実行しておくと確実だ。

3. インストールの実行

準備が整ったら、インストールコマンドを叩く。

sudo apt install fsearch

これでインストールは完了だ。メニューから「FSearch」を探して起動してみよう。


最初の設定:インデックスを作成せよ

FSearchはインストールしただけでは真価を発揮しない。
最初に「どこを検索対象にするか」を教えてあげて、データベースを構築する必要がある。ここが一番重要なステップだ。

1. データベース設定を開く

FSearchを起動したら、メニューバーの「編集」>「設定」をクリックする。

2. 検索対象のフォルダを追加

データベース」タブを開き、「追加」ボタンを押す。
ここで検索対象にしたいフォルダを選ぶ。

  • 通常は /home/ユーザー名 (ホームディレクトリ)を選んでおけば間違いない。
  • 外付けHDDなども検索したい場合は、ここで追加しておく。

3. 除外設定(オプション)

除外」タブでは、検索したくないフォルダを指定できる。
隠しファイルや一時フォルダなどを除外しておくと、検索結果がスッキリして見やすくなる。

4. データベースの更新

設定画面を閉じたら、メイン画面のメニューから「ファイル」>「データベースの更新」をクリックする。
(またはショートカット Ctrl+Shift+R

一瞬でスキャンが走り、ステータスバーにファイル数が表示されれば準備完了だ。
あとは検索バーに好きな文字を打ち込んでみてほしい。その爆速ぶりに驚くはずだ。


まとめ

Linuxでのファイル検索に「待つ時間」はもう必要ない。
FSearchを導入することで、以下のメリットが手に入る。

  • ストレスゼロの検索速度: ファイル名の一部を打つだけで即座に発見。
  • マウス操作で完結: 複雑なコマンドを覚える必要なし。
  • 軽量な動作: 低スペックなPCでもサクサク動く。

「あのファイル、どこいったっけ?」と悩む時間は、人生において最も無駄な時間の一つだ。
FSearchを使いこなし、その時間をクリエイティブな作業に充てよう。
さあ、今すぐインストールして、その速さを体感してほしい。

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