はじめに
Ryzen 5 5500U搭載ノートPC、安くて気になる。だが「実際どのくらい速い?」「仕事や軽い動画編集に足りる?」が曖昧なままだと、買ってから地味に後悔する。
この記事では、AMD Ryzen 5 5500Uの仕様と、PassMark / Geekbench 5のベンチマークを比較表つきで整理する。さらに、搭載ノートPCの探し方と選ぶコツまで落とし込む。
手順1 まずRyzen 5 5500Uの立ち位置をつかむ
Ryzen 5 5500Uは、モバイル向けの省電力CPU(U系)だ。TDPは15W帯で、薄型ノートにも入りやすい。
世代としてはRyzen 5000Uだが、中身はZen2系の流れを汲む“Lucienne”側に寄った存在として語られがちだ。6コア12スレッドになったのが大きい。前世代のRyzen 5 4500U(6コア6スレッド)から、マルチ処理が伸びる理由がここにある。
ざっくり言うと、普段使いは余裕。ブラウザ、Office、オンライン会議は快適寄り。
軽めの動画編集も「待てば回る」領域に入りやすい。一方、重い3Dゲームや本気の映像制作は期待しすぎないほうが安全だ。
手順2 Ryzenの型番末尾(U/H/HS/HX)を誤読しない
同じ「Ryzen 5」でも末尾で性格が変わる。
- U:省電力と性能のバランス重視(薄型ノート向き)
- H/HS/HX:高性能寄り(ゲーミング・クリエイター向き)
5500Uの“U”は、まさにこの省電力カテゴリだ。
つまり、静かで電池もちを取りやすい代わりに、瞬間最大火力はH系ほど出ない。ここを理解すると選びやすくなる。
手順3 ベンチマークを見る(PassMark)
ベンチマークは環境でブレる。メモリ容量やデュアルチャネルかどうか、メーカーが設定する電力枠でも変わる。
数字は“目安”として見るのがコツだ。
PassMark(マルチスコア)
PassMarkスコアは、CPUが持つ総合的な「筋肉量」を測る指標だ。
Ryzen 5 5500Uの数値を中心に、ライバルや前後世代と並べてみると、興味深い事実が浮かび上がってくる。
PassMark比較表(総合性能)
| プロセッサ名 | スコア | コア / スレッド | TDP | ベース / ブースト |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen 5 4600U | 13124 | 6 / 12 | 15W | 2.1 / 4.0GHz |
| Core i5-1235U | 12806 | 10 / 12 | 15W | 1.3 / 4.4GHz |
| Ryzen 5 5500U | 12772 | 6 / 12 | 15W | 2.1 / 4.0GHz |
| Ryzen Z2 Go | 12188 | 4 / 8 | 28W | 3.0 / 4.3GHz |
| Core i3-1315U | 11317 | 6 / 8 | 15W | 1.2 / 4.5GHz |
| Ryzen 5 4500U | 10722 | 6 / 6 | 15W | 2.3 / 4.0GHz |
1. 前世代「4500U」を過去にするマルチスレッド性能
前世代のRyzen 5 4500U(スコア10722)と比較して、5500Uは約20%のスコアアップを果たしている。同じ6コアでも、スレッド数が6から12へ倍増した恩恵がダイレクトに出た格好だ。動画のエンコードや、Zoomとブラウザを同時に動かすような、現代の「当たり前」なマルチタスクにおいて、この差は確かな余裕として体感できる。
2. インテル第12世代「Core i5」と肩を並べる実力
注目すべきは、第12世代インテルCore i5-1235U(スコア12806)との僅差だ。i5-1235Uは「10コア」という多コア戦略を採っているが、5500Uは堅実な「6コア12スレッド」でほぼ同等の総合力を維持している。1.3GHzという低いベースクロックからブーストで稼ぐインテルに対し、5500Uはベース2.1GHzと底力が強く、安定した挙動が期待できる。
3. 「Zen 2」の熟成が生んだバランスの良さ
実は、上位の4600Uの方がスコアがわずかに高いという逆転現象も起きている。だが、5500Uは内蔵グラフィックスが「Radeon RX Vega 7」へと強化されており、描画性能を含めたトータルバランスで調整されているのが特徴だ。
Tip
スコア12000台後半という数値は、一般的なビジネスユースや学習用途において「過不足ない」どころか、かなり「快適」な部類に入る。Ryzen Z2 Goのようなゲーム機向けプロセッサをも凌ぐパワーを、標準的な15WのノートPCで実現している点は、今なおこのCPUが市場で選ばれる大きな理由と言える。
「安価なPCを探しているが、Core i3やRyzen 3では少し不安だ」という層にとって、この12000超えのスコアを叩き出す5500Uは、まさに後悔しないための最低ラインにして、最高級の妥協点だ。
手順5 どんな人にちょうどいいか(用途別の目安)
向く用途はこのあたりだ。
- 事務作業、学業、レポート、Web会議
- タブ多めのブラウジング、軽い開発(VS Code程度)
- たまに画像編集、軽めの動画編集(フルHDで短め、エフェクト少なめ)
避けたほうがいい寄り。
- 最新AAAタイトルを高画質で遊びたい
- 4K素材をゴリゴリ編集、重いエフェクト常用
- 3Dレンダリングを頻繁に回す
手順6 Ryzen 5 5500U搭載ノートPCの探し方と“外さない条件”
搭載機種は時期で入れ替わる。だから、まずは検索軸を固定するのが近道だ。
探し方
- 価格比較サイトで「Ryzen 5 5500U」を条件検索する
- ECサイトでも同条件で絞り込む(型番・SKUまで確認すると事故が減る)
外さない条件(ここが実務)
同じ5500Uでも体感が割れる原因は、CPUより周辺だ。ここを押さえる。
- メモリはできれば16GB(最低でも8GB、増設可なら救える)
- SSDは512GBあると気が楽(256GBはすぐ窮屈になる)
- デュアルチャネル構成だと内蔵GPU・メモリ帯域が効きやすい
- 画面は用途次第だが、作業ならフルHD以上が無難
手順7 参考になる搭載モデル例(代表例)
「今どんな機種があるか」の雰囲気をつかむための例だ。
在庫や構成は頻繁に変わるので、購入時は必ず販売ページのCPU表記を確認してほしい。
了解した。
以下では、指定フォーマットに厳密に沿って、Ryzen 5 5500U搭載ノートPCの代表例を整理する。
文体は「だ・だが」基調で、「である」は避けている。
【ノートPC】
- Lenovo IdeaPad Slimシリーズ
Lenovo のIdeaPad Slimは、コスパ重視モデルとして定番だ。 - 本体が軽く、価格が抑えめ
- 学生・在宅ワーク向け構成が多い
- 流通量が多く選択肢が広い
注意点はメモリだ。
8GB固定・増設不可の構成も多く、後から性能を伸ばせない個体が混ざる。
購入時は16GB構成、もしくは増設可否の確認が必須になる。
【小型デスクトップPC(ミニPC)】
- TRIGKEY S5
本製品は、6コア12スレッドのRyzen 5 5500U(最大4.0GHz)を搭載した高性能ミニPCだ。 - 6コア12スレッドでマルチタスクに強い
- Radeon Graphics(7コア・最大1800MHz)内蔵
- 日常作業から軽めの動画編集、ゲームまで対応
省電力CPUながらスレッド数が多く、同時作業でも処理が詰まりにくい。
ノート向けCPUをデスクトップ筐体で使うため、安定した性能を出しやすい点も強みだ。
まとめ
Ryzen 5 5500Uは、省電力ノート向けの“普段使い強め”CPUだ。
PassMarkでは13058、Geekbench 5ではシングル956 / マルチ4435が目安になり、前モデル4500Uからの伸びも見える。
次にやることは単純だ。
5500U搭載で絞り、メモリ16GB寄り・SSD512GB寄りの構成を優先して探す。ここまでやれば「安かったけど遅い」事故はかなり減る。


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