Intel Processor N100のベンチマーク性能を徹底検証!激安PCの革命児

CPUベンチマーク

はじめに

「安いPCは動きが悪い」というかつての常識を、たった一世代で塗り替えてしまった伝説的なCPUがある。それがIntel Processor N100だ。

2026年、後継のN150が登場した今でもなお、コストパフォーマンスの怪物として市場に君臨し続けている。
なぜ、これほどまでに評価されるのか。その理由は、単なる低価格にあるのではなく、数年前のメインストリーム機を飲み込むほどの「異常なまでの効率性」にある。

本記事では、この「Alder Lake-N」世代の傑作CPUが、実際のベンチマークでどれほどの数値を叩き出したのかを解説する。


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Intel Processor N100 の主要スペック

Intel N100は、IntelのAlder Lake-Nシリーズに属する超低消費電力のエントリーレベルCPUで、主に2023-2025年の低価格ミニPCやエントリーノートPC向けに販売されている。
Gracemontアーキテクチャ(10nmプロセス)を採用し、4コア/4スレッド(ハイパースレッディングなし)、ベースクロック最大3.4GHz、6MB L3キャッシュを搭載しいる。 統合GPUはIntel UHD Graphics(24EU、最大750MHz)で、TDPは6W(最大15-25W設定可能)と極めて低く、ファンレス設計に適している。

項目 Intel Processor N100 の仕様
開発コード名 Alder Lake-N (10nm)
コア / スレッド 4コア / 4スレッド
最大周波数 3.4 GHz
キャッシュ 6 MB
TDP (消費電力) 6 W
内蔵グラフィックス Intel UHD Graphics (24EU / 750MHz)
対応メモリ DDR5-4800 / DDR4-3200 / LPDDR5-4800

N100の最大の特徴は、Intelの最新アーキテクチャで採用されている「Eコア(高効率コア)」のみで構成されている点だ。
無駄な電力を削ぎ落とし、実用域のパワーだけを抽出したような設計だと言える。

わずか6Wという「電球一個分」のような消費電力。
それでいて、一昔前のノートPC用Core i5を凌駕する性能を持っているのだから、驚かないわけにはいかない。


ベンチマークで見る「格上のCPU」との比較

ベンチマークのスコアを見て、「格安のNシリーズが、なぜ数年前の主力Core i5を超えられるのか?」と疑問に思ったかもしれない。
ここには、単なる数字以上の「世代交代の残酷さ」と「技術の進化」が隠されている。

「格上のCPU」と比較した際の、N100の性能をみてみよう。


1. 世代を超えた「下克上」のメカニズム

かつての「Celeron」や「Pentium」は、Coreシリーズの「劣化版」というイメージが強かった。
しかし、N100が採用するGracemontアーキテクチャは、第12世代以降の高性能Coreプロセッサ(i7やi9)に搭載されている「高効率コア(Eコア)」と同じ設計だ。

  • 10th Gen Core i5 (2019年頃):Skylakeという古い設計の微調整
  • Intel N100 (2023-25年):最新の省電力・高密度設計

つまり、N100は「最新鋭のエンジンを積んだ小型車」だ。
排気量(消費電力)は小さくても、1リットルあたりの出力(ワットパフォーマンス)が数年前の大型車を凌駕しているのだ。
これが、TDP 6WのCPUが15W〜25Wの旧型Core i5を打ち負かす理由である。


2. 具体的な「格上」との比較データ

ベンチマークソフト「PassMark」での比較を、より詳細な視点で見てみよう。

CPUモデル名 登場時期 TDP (熱設計電力) PassMarkスコア
Intel Processor N150 2024/25年 6W 約 5,702
Intel Processor N100 2023年 6W 約 5,448
Core i5-10210U 2019年 15W 約 6,200
Core i5-8250U 2017年 15W 約 5,900
Core i7-7500U 2016年 15W 約 3,600

ここで注目すべきは、数年前まで「高性能モバイルノート」の代名詞だった第7世代のCore i7を、N100は完全に過去のものにしているという点だ。
さらに、第8世代のCore i5(4コア/8スレッド機)の背中を、わずか4スレッドのN100が捉えようとしている。


3. 「勝てる理由」と「勝てない壁」

ただし、ベンチマークがすべてではない。格上CPUと比較する際に知っておくべき「境界線」がある。

◎ N100が勝っている点

  • 動画再生能力(メディアエンジン)
    最新の動画コーデック「AV1」などのハードウェアデコードに対応している。旧型のCore i5ではカクつく高画質動画も、N100なら涼しい顔で再生できる。
  • 低発熱・無音性
    旧型Core i5機がファンを激しく回す作業でも、N100はファンレス(無音)で、しかもバッテリーをほとんど消費せずにこなす。

× 格上のCPU(Core i5/i7)に譲る点

  • マルチスレッドの粘り
    旧型のCore i5は「4コア/8スレッド」だが、N100は「4コア/4スレッド」だ。動画の書き出しや、数十枚の画像を一度に処理するような「物量作戦」では、やはりスレッド数の多い旧型Core i5に軍配が上がる。
  • 拡張性(メモリチャンネル)
    Nシリーズは「シングルチャンネルメモリ」という制約がある。対してCore i5以上は「デュアルチャンネル」に対応しており、メモリ帯域を必要とする高度なグラフィック処理では、依然として旧型 Core i5 の方がスムーズな場合がある。

おすすめPC

【ノートPC】

  • CHUWI FreeBook
    CHUWI のFreeBookは、360度回転するヒンジを備えた2-in-1タイプのノートPCだ。
  • 13.5インチの2Kディスプレイを搭載し、画面が非常に高精細
  • 3:2の画面アスペクト比により、縦方向の表示領域が広く事務作業がしやすい
  • タッチパネルおよびスタイラスペンに対応しており、直感的な操作が可能

注意点は、モバイル性能と引き換えになった拡張性だ。
メモリは基板に直付けされており、後から増設することができない
また、外部出力はUSB Type-Cに集約されているため、HDMIなどを使いたい場合は変換アダプタを別途用意する必要がある。


【ミニPC】

  • SkyBarium ミニPC N100
    SkyBarium のこのモデルは、Intel N100搭載機の中でもインターフェースが充実した一台だ。
  • フル機能のType-Cポートと2つのLANポートを搭載
  • メモリ12GB、ストレージ512GBと余裕のある標準構成
  • 4K 60Hzのデュアルスクリーン出力に対応

注意点はブランドのサポート体制だ。
大手メーカーに比べるとトラブル時の自己解決能力が求められる
また、小型ゆえに高負荷時のファン音が気になる場合もあるが、省電力性能を活かしたサブ機や事務用としては非常に優秀な選択肢と言える。


まとめ

Intel Processor N100は、単なる「安物」ではない。
技術の進歩によって、「これくらいの性能で、これほど安く、ここまで動く」という新しい基準を作り上げた革新的なCPUだ。

「最新の3Dゲームを楽しみたい」「プロレベルの動画編集をしたい」という人には向かない。
しかし、Webを調べ、SNSを楽しみ、レポートや資料をまとめる。そんな日常の景色を、もっとも安く、快適に彩ってくれるのは、間違いなくこのN100だといえるだろう。

参考リンク

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