はじめに
「安くて動くPC」の代名詞となったIntel N100。その後継として2025年に登場したIntel Processor N150(Twin Lake)が、今まさにミニPCやエントリーノートの勢力図を塗り替えつつある。
本記事では、この注目の新世代プロセッサ「N150」のベンチマーク性能を徹底解剖。前世代N100と何が違うのか、そして2026年の今、どのような作業に耐えうるのかを、具体的なデータをもとに解説する。
Intel Processor N150 の基本スペック
まずは、N150の立ち位置を整理しておこう。N100と同じく、低電力かつ低コストを追求した「Nシリーズ」の最新モデルだ。コードネームは「Twin Lake」と呼ばれ、モバイル向けPentiumやCeleronの流れを汲む正統進化版だと言える。
| 項目 | Intel Processor N150 | (比較) Intel Processor N100 |
|---|---|---|
| 開発コード名 | Twin Lake | Alder Lake-N |
| コア / スレッド | 4コア / 4スレッド | 4コア / 4スレッド |
| 最大クロック | 3.6 GHz | 3.4 GHz |
| キャッシュ | 6 MB | 6 MB |
| TDP (消費電力) | 6 W | 6 W |
| 対応メモリ | DDR5-4800 / DDR4-3200 | DDR5-4800 / DDR4-3200 |
| 内蔵グラフィックス | Intel Graphics (24EU) | Intel UHD Graphics (24EU) |
最大クロックが引き上げられ、効率が向上した。何より驚くべきは、TDP 6Wという極限の省電力性を維持しながら、性能を一段押し上げてきた点だ。
ベンチマークで見る「実力」
数値だけでは見えない実力を、主要なベンチマークスコアで比較してみよう。
PassMark (マルチスコア)
CPUの総合的な演算能力を示す指標だ。
- Intel Processor N150:5,702
- Intel Processor N100:5,448
- Intel Core i5-10210Y:4,591
N100から約5~10%のスコアアップを果たしている。特筆すべきは、数年前のメインストリームだった「Core i5-10210Y」を軽々と超えている点だ。もはや「格安CPU=遅い」という常識は、このクラスには通用しない。
Cinebench R23 (マルチコア)
CGレンダリングを通じて、高負荷時の安定したパワーを測定する。
- Intel Processor N150:2,709
- Intel Processor N100:2,641
- AMD Ryzen 3 3300U:2,387
劇的な進化ではないが、着実な上乗せだ。クロック周波数の向上が、マルチタスク時の「もたつき」をより軽減してくれるだろう。
Intel N150 は「何ができる」CPUか?
スペックや数値以上に重要なのは、「自分のやりたいことが快適にできるか」という一点だ。N150の得意・不得意をバッサリと切り分けてみよう。
◎ 得意な作業(サクサク動く)
- Webブラウジング:複数タブを開いてもストレスは少ない。
- オフィスワーク:WordやExcel、PowerPointでの資料作成は余裕だ。
- 動画視聴:YouTubeやNetflixの4K再生もスムーズ。
- オンライン会議:ZoomやTeamsを使いながら裏で資料を開く程度なら問題ない。
△ 条件付きで可能な作業(多少の忍耐が必要)
- 写真編集:ブログ用の簡単なリサイズや色調補正ならこなせる。
- 動画編集:フルHDのカット編集程度なら。書き出し時間はそれなりにかかる。
- 軽量ゲーム:『ブラウザゲーム』や『2Dインディーゲーム』なら動作する。
× 苦手な作業(おすすめしない)
- 最新の3Dゲーム:FPSや高精細なアクションゲームは、起動すら危うい。
- 本格的なクリエイティブ:4K動画の多重レイヤー編集や、重い3Dレンダリング。
2026年版:N150搭載の注目モデル
【ノートPC / 2in1】
- CHUWI MINIBOOK X N150
10.5インチの超小型2in1だ。N150にメモリ16GBと512GBのSSDを積み、どこでもオフィスワークができる「究極のサブ機」として人気を博している。
【ミニPC】
- AOOSTAR N1 Pro N150
手のひらサイズながらN150を搭載し、驚くほど静かに動作する。TVの裏に隠してメディアサーバーにするのも、リビングPCにするのも自由自在だ。
まとめ
Intel Processor N150は、「最新の省電力技術を、最安値圏で手に入れたい」というユーザーにとって、もっともバランスの取れた選択肢だ。
N100からの買い替えは必須ではない。しかし、これから新しいサブ機や子供用の学習用PC、あるいはリビング用のミニPCを新調するのであれば、あえて旧世代を選ぶ理由は見当たらない。
わずかな電力で、数年前のメインマシンを超える快適さを手に入れる。そんな「Twin Lake」の恩恵を、ぜひ体験してみてほしい。


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