はじめに
基本情報技術者試験の科目B。
「問題文を読めば、何をするプログラムかは分かる。だが、選択肢に式を当てはめているうちに時間が消える」
この壁にぶつかる人は多い。
理解しているのに、時間切れで終わる。
悔しいし、納得もいかない。
この記事では、実際の受験者の声をもとに、科目Bで解くスピードを上げるための現実的な打ち手を整理する。
精神論ではない。再現性がある部分だけを切り出す。
なぜ「理解しているのに遅い」のか
前提として、この相談者の学習状況はかなり良い。
過去問の仕組みを理解し、生成AIを使って応用問題まで作っている。これは明確な素養だ。
それでも遅くなる理由はシンプルだ。
- 本番問題は「処理量」が多い
- 問題集より選択肢の作りが意地悪
- 全問を丁寧に処理しようとしている
つまり、正解力は足りているが、取捨選択の速度が足りていない。
ここを鍛える必要がある。
セキュリティ問題は2〜3分で切り上げる
科目Bのセキュリティは、考え込むと泥沼だ。
だが配点は他と同じ。時間をかける価値は低い。
やることは決まっている。
- 初見で読んで分からないなら深追いしない
- キーワード一致・消去法を最優先
- 3分で区切り、答えを出すか捨てる
読解力は確かに必要だが、完璧な理解は不要だ。
「合ってそうな選択肢を選ぶ力」を鍛える方が速い。
トレースは最小限にする
for文やwhile文を、毎回すべて紙に書いていたら終わらない。
意識するのはここだ。
- ループ回数が少ないなら頭で処理
- 変数が3つ以上絡んだら部分トレース
- 全体を追わず、選択肢に関係する部分だけ追う
プログラム全体を理解しようとする癖は捨てる。
選択肢を潰すために必要な箇所だけを見る。これが速さにつながる。
捨て問を30秒で見つける
これは精神的に一番きついが、最重要だ。
- 問題文が長い
- 条件分岐が多すぎる
- 過去に見たことがない構造
この3点がそろったら、30秒で撤退する。
「あと少し読めば分かりそう」は錯覚だ。
合格者ほど、捨て問の判断が早い。
問題集選びでスピードは決まる
科目Bの解答スピードは、才能よりも使う問題集でほぼ決まる。
これは誇張ではない。複数回受験している人ほど、同じ結論に行き着いている。
多くの受験者が最終的に辿り着くのが、通称「大滝本(大滝みや子先生の著書)」だ。
この問題集の特徴は明確だ。
- 本番より明らかに難しい
- 第4章は初見だと心が折れる
- それでも1日1周できるようになると、本番で時間が余り始める
ここが重要だ。
簡単な問題を何周しても、処理速度はほとんど伸びない。
なぜか。
簡単な問題は「理解」を確認するには向いているが、「判断を速くする訓練」にはならないからだ。
一方で、大滝本のような難問は違う。
考え込んでいたら終わらない。
自然と「どこを見るか」「どこを捨てるか」を考えるようになる。
つまり、
難問を短時間で処理する訓練そのものが、スピードアップに直結する。
結果として、本番問題が相対的に軽く感じられる。
これが、問題集選びがスピードを左右する理由だ。
「ひたすら練習」は正しい。ただし方向が重要
「慣れしかない」「特効薬はない」
これは事実だ。
ただし、どんな練習をするかで結果は大きく変わる。
- 解けたかどうかより、何分かかったかを見る
- 7分以内に解けなかった問題を分析する
- 正解しても時間超過なら失敗扱い
この視点がないと、努力がスピードに変わらない。
まとめ
科目Bのスピードアップに魔法はない。
だが、やることは明確だ。
- セキュリティは短時間処理
- トレースは必要最小限
- 捨て問を即断
- 難易度の高い問題集で鍛える
理解しているのに落ちる人は多い。
だが一段上の訓練を積めば、時間は必ず余り始める。
次にやるべきことは一つ。
制限時間を強く意識した演習だ。
今日から、そこを変えていこう。

コメント