はじめに
G検定の勉強をしていると、「セマンティック・セグメンテーション (Semantic Segmentation)」という概念に出くわす。
何となく聞いたことはあるものの、実際に試験で問われると自信が持てない。
そこで、今回はこの技術について掘り下げ、自分の備忘録としてまとめておく。
セマンティック・セグメンテーションとは?
簡単に言うと、「画像内のすべてのピクセルにラベルやカテゴリを関連付ける」技術だ。
例えば、風景画像があった場合、空の部分には「空」、道路の部分には「道路」、車が写っていれば「車」といったラベルがピクセル単位で割り当てられる。
これは、物体を単に検出するのではなく、”どこに何があるのか”を細かく解析する技術である。
問題
実際のG検定で出題された問題を見てみる。
ディープラーニングのアルゴリズムの1つであるセマンティック・セグメンテーションの説明として、最も適切な選択肢を選べ。
選択肢
- 画像内の全画素にラベルやカテゴリを関連付ける
- カラー画像を色味のないモノクロ画像に変換する
- 画像をぼかすことでノイズ除去を行う
- 画像の明るさやコントラストを調整する
正解: 「1. 画像内の全画素にラベルやカテゴリを関連付ける」
この問題を解くうえで重要なのは、「ピクセル単位のラベリング」というキーワードを押さえておくことだ。
なぜ他の選択肢ではダメなのか?
試験では、正解を選ぶだけでなく、誤りの選択肢がなぜ間違っているのかを理解することが大切。次のように整理しておくと、類似問題が出たときに役立つ。
- 「カラー画像をモノクロに変換する」
- これは グレースケール変換 の話であり、セマンティック・セグメンテーションとは無関係。
- 「画像をぼかしてノイズを除去する」
- これは ガウシアンブラー などの画像処理技術に該当する。
- ぼかすことでノイズを減らすが、意味的なラベル付けは行わない。
- 「画像の明るさやコントラストを調整する」
- これは 画像補正 であり、セマンティック・セグメンテーションの目的とは異なる。
セマンティック・セグメンテーションの活用例
試験勉強だけでなく、実際にこの技術がどこで使われているのかも知っておくと理解が深まる。
- 自動運転
- 車のカメラが周囲の道路状況を解析し、「車」「歩行者」「信号」「道路」などをピクセル単位で分類する。
- 医療画像解析
- CTスキャンやMRI画像を解析し、腫瘍や異常な組織を識別する。
- 農業・環境監視
- ドローンを使った農地監視で、健康な植物と病害を受けた植物を分類する。
代表的なモデル
G検定では「どんな技術が使われるのか?」も問われる可能性があるので、代表的なモデルを押さえておく。
- U-Net
医療画像解析で有名なモデル。シンプルな構造ながら高精度を誇る。 -
DeepLab (DeepLabV3+)
Googleが開発したモデルで、物体の輪郭をより正確に識別する。 -
FCN (Fully Convolutional Networks)
CNNを応用した手法で、画像全体を畳み込み層のみで処理するのが特徴。
まとめ
G検定では、「セマンティック・セグメンテーション」と聞いたら「ピクセル単位のラベリング」と覚えておけば間違いない。
また、誤答の選択肢が何を意味しているのかもしっかり理解することが大切。
実際の応用例や代表的なモデルまで押さえておけば、試験対策としては万全だ。
このメモを見返して、試験前に最終確認しておこう。
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