Googleの検索バーでEnterキーを押すと改行される不具合の原因と解決策

備忘録

はじめに

Google検索。誰もが頼りにする情報収集の入り口だ。
だが、ある日ふとした瞬間に「Enterキーを押しても検索されない」という不思議な現象に出くわしたことはないだろうか?

入力して、Enterを叩く。
──なのに検索が始まらず、改行されるだけ。
検索フォームが突如として“ただの入力欄”に変貌してしまったような違和感。

私自身、この問題に初めて遭遇したときは、しばらくPCを再起動したり、キーボードを疑ったりと、無意味な試行錯誤を繰り返した。

同じ症状を経験した知人の話によれば、仕事中にこれが発生し、クライアントとのチャット中に無反応な検索フォームに立ち尽くしたという。
──この不具合の正体とは一体なんなのか?

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何がGoogle検索を変えてしまうのか?

一見、ブラウザの一時的な不調やキャッシュの影響にも思えるが、根はもっと深い。
結論から言えば、特定の「ブラウザ拡張機能」が裏でフォームの挙動を変えてしまっているのだ。

私のケースでは、「SuperCopy」という拡張機能が主犯だった。
聞き慣れない名前かもしれないが、「右クリック禁止の解除」や「コピー制限を無効化」する類のツールは意外と多くの人が使っているはずだ。

検索フォームが勝手に変身する!?

このような拡張機能は、DOM(Document Object Model)を直接操作してページ構造を変えてしまうことがある。
たとえば、Googleの検索ボックスの<input>タグを、より操作自由度の高い<textarea>に自動変換する処理が背後で走っていたりする。
するとどうなるか──Enterキーが本来の「送信」ではなく、「改行」として動作してしまうのだ。

イベントハンドリングのすれ違い

さらに厄介なのは、キー入力イベントの“横取り”である。
拡張機能が「Enterキーを押したときにこう動け」と独自の命令を埋め込んでしまうと、元々のフォーム送信イベントがブロックされてしまう。
要するに、「検索しろ」という命令が、「ただの改行しといて」にすり替えられてしまうのだ。

実際の挙動を追ってみると

以下のような流れで問題は発生する。

正常時: [Enterキー押下] → [検索フォームが送信される]
不具合時: [Enterキー押下] → [拡張機能によりtextareaへ変換] → [改行が挿入される]

私が最初にこれに気づいたのは、入力した文字がなぜか複数行に分かれていた時だった。
検索ボックスで改行?」──その時、背中にひやりとした冷気が走ったのを覚えている。

対処法:いますぐできる応急処置と根本対策

拡張機能を疑え

まずは拡張機能管理画面(chrome://extensions)を開き、問題を引き起こしそうな機能を一つずつ無効化してみてほしい。
特に、「Enable Right Click」や「Allow Copy」など、DOMやイベントに干渉するタイプは要注意。

一時的なコード対処も可能

すぐに無効化できない場合、以下のコードをブラウザのコンソールに貼り付けることで、一部のイベント制御を無効にできる。

document.oncontextmenu = null;
document.body.onpaste = null;

ただし、これは応急処置。根本的な解決とは言いがたい。

予防こそが最大のセキュリティ

この現象、正直なところ「便利さの代償」なのだ。

拡張機能はブラウジング体験を格段に向上させるが、それは時に基本機能を壊すほどの力を持っている。
以下の2点を今後の拡張機能選びの指標にしてほしい。

  • 信頼できるか?
    ユーザーレビューだけでなく、最終更新日や不具合報告もチェック。2年以上更新されていないものは避けるのが賢明。
  • 必要なときだけ動かす
    拡張機能を「全サイトで常時オン」にしていないか?
    設定を見直し、「このサイトだけ有効」の設定ができるものは積極的に活用すべきだ。

まとめ

Google検索でEnterキーが改行になる――その裏には、予想外の落とし穴が潜んでいる。

拡張機能は、ブラウザを強化する“パワーアップアイテム”である一方で、時として基本機能を狂わせる“ノイズ”にもなる。
この現象はその象徴とも言える。

無意識に導入した機能追加ツールが、検索という日常動作すら変えてしまうことがあるのだ。
だからこそ、「何を入れるか」だけでなく、「どこで動かすか」も意識してほしい。

トラブルは、気づかぬうちに静かに始まっている。
気づいたときには、快適さを取り戻す行動を、迷わず選んでほしい。


参考リンク

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