はじめに
YMM4(ゆっくりムービーメーカー4)を使いこなす上で、画像やpsdファイルで読み込んだキャラクターのオブジェクトにアニメーションをつけるのは避けて通れない。
しかし、この機能は一見すると気づきにくく、初見では「どこで設定するのか?」と迷うことも多い。
自分も最初は手探り状態だったので、試行錯誤の過程で得た知識をここに記しておく。
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オブジェクト移動の基本操作
1. 描画エリア右側の「ボックス」をクリック
YMM4では、オブジェクトの移動設定は描画エリアのXまたはYの右に表示されているボックス「–」をクリックすると表示される。
このボックス、右端のスクロールバーと同色のため、初見では見つけるのが意外と難しい。
「メニューのどこを探しても見つからない…」と悩んだ人は、まずここをクリックしてみるといい。
2. 表示されたメニューの概要
クリックすると、オブジェクトの移動設定メニューが開く。ここには移動の種類や緩急(Easing)の調整オプションが並んでいる。
設定を見ただけでは違いが分かりづらいものもあるので、それぞれの動作を試しながら理解するといい。
移動の種類
YMM4では、以下のような移動オプションが用意されている。それぞれの動きを整理しておこう。
メニューの内容
設定 | 説明 |
---|---|
なし (N) | オブジェクトを移動させない |
直線移動 (L) | 速度を一定に保ったまま直線的に移動 |
加減速移動 (A) | 開始時と終了時の速度を調整できる移動 |
瞬間移動 (J) | 一瞬で別の座標へ移動(カット的な演出向け) |
移動量指定 (D) | X軸・Y軸の移動量を手動で指定 |
ランダム移動 (R) | 指定範囲内でランダムに移動 |
反復移動 (P) | 指定した範囲を行ったり来たりする動き |
補間移動 (I) | 途中の座標を補完しながら自然に移動 |
特に「加減速移動 (A)」は、自然な動きを作るのに便利だ。無機質な直線移動よりも映像としての見栄えがよくなるので、積極的に活用したい。
緩急(Easing)の選び方
移動の設定と合わせて、緩急(Easing)を設定することで、よりリアルな動きを作ることができる。以下に主要な種類をまとめる。
緩急の種類 | 説明 |
---|---|
緩急1 / Sine(1) | ゆるやかに始まり、ゆるやかに終わる |
緩急2 / Quad(2) | 緩急1よりもやや強い変化を加える |
緩急3 / Cubic(3) | さらに強い加減速を持つ |
緩急4 / Quart(4) | 急激な加減速を持ち、動きに勢いを出せる |
緩急5 / Quint(5) | 非常に強い加減速、ドラマチックな動きに適する |
緩急6 / Expo(6) | 爆発的な加速・減速をする(演出向け) |
円弧 / Circ(C) | 円軌道を意識したような緩急 |
戻る / Back(B) | 少し逆方向へ動いた後に目的の座標へ移動 |
バネ / Elastic(E) | ばねのように伸縮しながら動く |
バウンド / Bounce(O) | 地面に弾むような動き |
例えば、”バウンド(Bounce)”を使えば、キャラクターがジャンプして着地する際に「ポヨン」と弾むような演出が可能だし、”バネ(Elastic)”を使えば、ゴムのようにビヨンビヨンとした動きを再現できる。
実際の活用例
さて、これらの設定をどう使うか? 実際に試してみた例を紹介しよう。
ケース1:ナレーターのスライド登場
ナレーターキャラを左から右へスムーズに登場させる場合、加減速移動(A)+緩急3(Cubic) を設定すると、メリハリのある動きになる。急にヌルっと現れるより、少しゆっくり始まってスッと動く方が、視覚的にも自然だ。
ケース2:吹き出しがポップに出現
会話シーンで吹き出しを表示させる際、”バネ(Elastic)”を使うと、ふわっと伸びるようなアニメーションになる。これは、動きに遊びを持たせることで、より親しみやすい雰囲気を作れる。
ケース3:キャラクターのジャンプ
キャラを上方向に移動させる際、”バウンド(Bounce)”を使うと、地面に落ちたときの衝撃をうまく表現できる。こうした細かい演出が、動画のクオリティをワンランク上げてくれる。
まとめ
YMM4のオブジェクト移動は、最初は設定項目が多くて難しく感じるかもしれない。しかし、一度理解すれば、かなり自由にアニメーションを作れるようになる。
重要なのは、「直線移動だけで済ませない」こと。加減速や緩急を組み合わせることで、キャラクターの動きに”生きた感じ”を加えることができる。
実際、自分も最初は「適当に直線移動させればいいだろう」と思っていたが、動画を作るたびに「もっと自然な動きを作りたい」と考えるようになった。
設定をちょっと変えるだけで印象が大きく変わるので、ぜひいろいろ試してみてほしい。
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